近年、製品や技術に求められる機能が高度化・多様化し、ライフサイクルが短縮化する中で、ロバスト設計の手法として、品質工学とセットベース設計の活用が広まっています。本セミナーでは、それらを融合した設計手法のご紹介いたしました。
今回は招待講演といたしまして、お二方にご登壇いただきました。
まず、開発者である、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 技術領域主幹 角 有司 様から「品質工学ツール(JIANT)の概要」という題目で JIANT の概要についてご講演をいただきました。
その後、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員 水嶋 教文 様から「自動車用エンジン熱効率向上に向けた設計探索」という題目で品質工学ツール(JIANT)を連携したエンジン設計諸元探索についてご講演いただきました。
また、「適用結果の解説と今後の進め方」という題目で、角様・水嶋様に今後の適用についてディスカッションしていただきました。
JIANT の特長として、品質工学とセットベース設計の二つの手法を融合し発展させており、多水準直交表を用いた網羅的な計算を行うことで、非線形 CAE においても高精度なロバスト設計解が得られることが挙げられます。
セットベース設計では、制約条件を満たすようにパラメータ成立範囲を算出することで、個々の設計における機能や部品などの性能を保証しながら、段階的な試行錯誤をすることが可能です。
自動車、航空機、宇宙機や建築建設土木分野などあらゆるものづくり、製造設計に携わる皆さまからのお問い合わせを心よりお待ちしております。(PDF:9,184kB)。