アドバンスシミュレーション Vol.10, 松原 聖, 袁 熙, 末光 啓二, 大家 史, 徳永 健一, 大規模なプラントでは、プラント全体が相互に関係して、固有の複雑な事象が発生します。しかし、その全体を計算機上でシミュレーションした場合には、その対象の広さから大規模で複雑なシミュレーションを実施することとなり、非現実的な計算機リソースを必要とすると考えられてきました。従って、従来の数値解析では、あらかじめ設計上でクリティカルになる部位を設計者が想定し、その部位に対する解析を行うことが一般的でした。このような従来の手法に対して、近年の計算機能力の飛躍的向上、およびプラントの性能向上への要求等を背景として、プラント全体に対する大規模構造解析シミュレーションのニーズが高まっています。このニーズに対応するためには、大規模な解析を可能にすること、複雑な解析対象の解析を可能にすること、という2つの課題があります。本稿では、当社の構造解析ソフトウェアAdvance/FrontSTR[1][2]における、ここに示した2つの課題に対する取り組みについて述べます。

[1] 袁熙, “Advance/FrontSTR Ver. 3.0の非線形解析機能について”, アドバンスシミュレーション,Vol.4 (2010)

[2] 袁煕, “Advance/FrontSTR Ver.4.0解析機能の拡張”, アドバンスシミュレーション,Vol.8 (2011)(PDF:761KB)

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本文中の図2 リファインなしの解析結果

本文中の図3 リファイン2回の解析結果

本文中の図4 超大規模計算の並列性能

本文中の図7 直接法の処理時間

本文中の図11 アセンブリモデル全体図

本文中の図12 全体のミーゼス応力分布

本文中の図13 ボルト部分のミーゼス応力分布