- 1. 防災・安全・安心分野向け受託サービス~地震・火山・津波・火災~
- 1.1. サービス概要
- 1.2. 地震の解析~地震による地盤の変動を解析する~
- 1.2.1. プログラム概要
- 1.2.2. 解析事例
- 1.2.3. 解析システムの特長
- 1.3. 火山・マグマの解析
- 1.3.1. シミュレーション・ソフトの開発
- 1.3.2. 火山防災マップの作成
- 1.3.3. 火山防災に関するコンサルタント業務の請負
- 1.4. 津波の解析
- 1.4.1. 津波現象の総合的な解析
- 1.4.2. 津波に関連する災害のシミュレーション
- 1.5. 火災の解析
- 1.5.1. GISを用いた解析環境構築支援
- 1.5.1.1. 既存のGISソフトウェアとの連携
- 1.6. 関連製品
- 1.7. 関連記事一覧
防災・安全・安心分野向け受託サービス~地震・火山・津波・火災~
当社は、防災分野に関連した専門家を有し、
専用ソフトウェアの開発、お客さまのプログラムの改良や、
コンサルティング業務、受託の解析業務をお受けしております。
サービス概要
当社は、専門の技術者が、お客さまのご要望に応じて、専用ソフトウェアの開発や、お客さまの保有されるプログラムの改良などを行っております。また、当社の保有するシミュレーションソフトウェアを用いた解析なども行っております。
主な対応分野は、地震や火山、津波など自然災害に関連する多くの分野にわたっております。
地震の解析~地震による地盤の変動を解析する~
地震の発生により、地表がどのように動き、地盤がどのようなひずみを受けるかを解析するシステムを開発しております。
プログラム概要
本システムでは、例えば地震によって港などの海岸の水位がどう変わるかを見積るために使えます。今後も、断層運動による地震の揺れ、地震前後にゆっくりと進行する変動なども解析できるように、プログラムの強化を進めていく予定です。
解析事例
東海地震や東南海地震、南海地震が地表にどんな変位をもたらすかの解析事例です。
解析システムの特長
- 有限要素法によって精度の高い計算をします。
- 並列計算によって高速な処理ができます。
- スプリット・ノード法により、要素をゆがめずに断層を柔軟に取り込みます。
- 無限要素の導入によって、小さな領域の計算で精度の高い予測結果を得ます。
- 解析には地球内部の現実的な構造が使われます。
詳細はこちら
火山・マグマの解析
シミュレーション・ソフトの開発
噴火の発生過程や噴火現象をシミュレーションするためのソフトウェアを専門的な知識を駆使して開発します。対象となる現象を以下に例示します。
- 溶岩流の流下
- 噴煙の上昇と降灰、火砕流の流下
- 火道モデルによるマグマの上昇と噴火
- マグマ上昇過程に対する応力場の効果
下図は上記3.に関する成果の1例です。上はフィリピンのピナツボ火山1991年噴火で観測された噴出率の時間変化、下は火道モデルに基づく数値シミュレーションの結果です。個々の噴火のパラメータを具体的に見積もることが難しいので、シミュレーションは無次元化した関係式に基づくものですが、噴火の初期に噴火活動が活発であることがうまく表現されています。(Y. Ida, J. Volcanol. Geotherm. Res., vol. 196, p.45-56, 2010)
下図は上記4.に関する成果の1例です。浅間山から三宅島にかけて火山の形状と噴火口の並びが系統的に変化している事実を、応力条件によるマグマ貫入様式の違いについてのシミュレーションに基づいて、伊豆半島の本州への衝突の効果で説明したものです。(Y. Ida, J. Volcanol. Geotherm. Res., vol. 181, p.35-45, 2009)
火山防災マップの作成
火山の性質、過去の噴火実績、各種噴火現象のシミュレーション結果を用いて、火山の防災マップを作成します。
火山防災に関するコンサルタント業務の請負
火山の専門知識に基づき、また必要に応じて噴火現象の数値シミュレーションを行って、火山災害危険度の評価、災害軽減の方策の提言、防災指針の作成に向けた情報の収集や整理など、火山防災に関するコンサルタント業務を受け付けます。
解析・開発事例
津波の解析
津波現象の総合的な解析
津波解析に関しては、非線形長波理論に基づいた差分法による津波解析コードの開発や、津波波圧の解析や浸水解析を可能とする3次元ナビエストークスモデルを組み込んだ津波解析プログラムの開発等の実績があります。
また、津波伝播シミュレーションにおける解析条件設定(メッシュ作成、初期値入力)システム開発に、当社所有のGISライブラリを利用しました。
津波に関連する災害のシミュレーション
また、近年、津波による災害として着目されている浮遊物による構造物の破壊には、津波(流体)と浮遊物(構造)の連成問題が有効です。当社では、このような問題に適用できるソルバとして、Advance/FrontFlow/FOCUSと大変形衝撃解析プログラムとの連成を提案しています。
本システムは、構造格子による流体解析と非構造格子の大変形構造解析プログラムを強連成させて解きます。各解析のタイムステップ毎に、流体解析から構造解析には圧力と温度を与え、構造解析から流体解析には構造物の表面の変位を与えます。本手法は、流れによる構造物の変形問題に適用実績があります。ここでは、超音速流れによる物体の変形とその変形による超音速流れの状態を同時に解析しました。異動境界問題にも本システムは有効です。
火災の解析
建物や地下街を対象にした、火災・ガス漏洩事故時の煙・有毒ガスや化学剤/生物剤テロによるサリン・炭疽菌など有毒物質の拡散・換気シミュレーションにより、避難経路計画や安全対策立案を支援します。また、煙制御方法の検討や延焼拡大対策の検討に役立てることができます。
GISを用いた解析環境構築支援
既存のGISソフトウェアとの連携
既存のGIS内の情報を利用した大規模シミュレーションとの連携システムを構築しました。シミュレーションの自動実行システムからGIS側の解析条件の設定やシミュレーション実行、結果のモニタリングなどを行うことが可能です。