- 1. 流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red(VOF法) 解析事例
- 1.1. 1) 塗布解析(印刷プロセス)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
- 1.1.1. 解析目的
- 1.1.2. 解析モデルと条件
- 1.1.3. 解析結果
- 1.1.4. 参考文献
- 1.2. 2) スロッシング解析(急加速・減速時の燃料タンク、地震時のプールなど)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
- 1.2.1. 解析目的
- 1.2.2. 解析モデルと条件
- 1.2.3. 解析結果
- 1.2.3.1. 参考文献
- 1.3. 3) 溢水解析→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
- 1.3.1. 解析目的
- 1.3.2. 解析モデルと条件
- 1.3.3. 解析結果
- 1.4. 4) 液柱崩壊解析(ダム崩壊、津波)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
- 1.4.1. 解析目的
- 1.4.2. 初期条件
- 1.4.3. 解析結果
- 1.4.3.1. 参考文献
- 1.5. 5) 表面張力の解析(濡れ性・接触角の評価)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
- 1.5.1. 解析目的
- 1.5.2. 解析モデルと条件
- 1.5.3. 解析結果
- 1.5.4. 解析目的
- 1.5.5. 解析モデルと条件
- 1.5.6. 解析結果
- 1.6. 関連記事一覧
流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red(VOF法) 解析事例
1) 塗布解析(印刷プロセス)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
解析目的
ウェブ速度、ビート後部減圧度、形状などの条件により、①濡れ上がり、②正常塗布、③空気巻き込みの状態を予測します。
解析モデルと条件
スリット流入速度:0.17m/s、ビート後部減圧度:1000Pa
静的接触角:ダイ~液:60°、ウェブ~液:40°
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解析結果
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参考文献
[1] 安原ら,化学工学会第36会秋季大会,E2P08(2003).
本解析でわかったこと
ビート後部減圧度をパラメータとして解析した結果、2500Paで濡れ上がり、2250Paで正常塗布、 250Paで正常塗布、0Paで空気巻き込みという結果が得られました。
2) スロッシング解析(急加速・減速時の燃料タンク、地震時のプールなど)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
解析目的
加振時のプール内の水や自動車加速・減速時のタンク内のガソリンなどのスロッシング挙動を予測します。
解析モデルと条件
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解析結果
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参考文献
[2] M.Nakano and T. Iwamoto,SAE paper No.881782(1988).
本解析でわかったこと
横方向加速時の容器内の自由表面の挙動を解析し、実験と良好な一致をみました。
3) 溢水解析→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
解析目的
流速や形状などの条件により、溢水する挙動の違いを予測します。
解析モデルと条件
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解析結果
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本解析でわかったこと
溢水の瞬間の前後における液面の変動を得ることができました。また、容器の体積から計算される溢水までの時間もシミュレーションで再現され、質量保存性が良好であることを検証できました。
4) 液柱崩壊解析(ダム崩壊、津波)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
解析目的
液柱崩壊時の液面挙動を予測します。
初期条件
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解析結果
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以下の文献[3]に記載されている実験結果と一致しました。
参考文献
[3] Koshizuka and Oka, Nuclear Science and Engineering,123(1996),pp.421-434
本解析でわかったこと
液柱崩壊の実験結果をよく再現できることを確認しました。
5) 表面張力の解析(濡れ性・接触角の評価)→Advance/FrontFlow/red(VOF法)
I. 液滴に対する表面張力のテスト
解析目的
表面張力が液滴に正しく作用することをテストします。
解析モデルと条件
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図13.液滴の初期分布(六面体メッシュ)
解析結果
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図14.六面体メッシュによる液面挙動の解析結果(赤色が液体。重力は考慮していません)
液滴に対する表面張力のテストまとめ
直方体状に置いた水が表面張力の作用で球状になる妥当な結果が得られました。
II. 気泡に対する表面張力のテスト
解析目的
表面張力が気泡に正しく作用することをテストします。
解析モデルと条件
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図15.気泡の初期分布(六面体メッシュ)
解析結果
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図16.六面体メッシュによる気泡挙動の解析結果(赤色が気体。重力は考慮していない)
本解析でわかったこと
液滴、気泡ともに表面張力の効果によって形状安定化を図る過程が得られた。