要約 | アドバンスソフトでは、設立以来、計算科学(CAE のシミュレーション)ソフトウェアを実用化する事業を展開してきた。一方で、ここ 10 年間における AI 技術をはじめとした情報技術は凄まじい勢いで発展している。本稿では、AI 技術のビジネスへの適用について特許に関する国際機関の報告書を調査し、類似の方針に沿って AI と計算科学に関する文献調査を行ったので、その結果を報告する。本稿は計算科学への AI 適用の可能性を探る材料になればと考えている本稿の前半では、特許に関する世界知的所有権機関 World Intellectual Property Organization(以下、WIPO)のレポート[1]を参照・引用しながら AI 技術全体の動向を俯瞰する。ここでは、本レポートの概要を参照・要約し、[1]の代表的な図に関する意見を述べる。後半では、材料科学への AI の適用の動向を述べるとともに、[1]と同等の技術項目で計算科学に特化し動向を調査した。ここでは、計算科学と AI に関する文献をデータベースで検索しその結果をまとめ、特許数と文献数が同様の傾向にあることを確認した。最後に、今後の計算科学における AI 技術適用について述べる。 |