ファイル名アクション
simlib_magazine_982.pdf
発行年月 2020年9月30日
タイトルAI活用によるモデルベース開発への取り組み
言語日本語
著者①松澤 邦裕
山下 貴志
佐藤 甫
著者②松原 聖
著者所属①アドバンスソフト株式会社 第 3 事業部
著者所属②アドバンスソフト株式会社 代表取締役社長
要約近年で最も影響力のある技術的なトピックスの1つはAIである。当社でAI事業を実施するにあたり、まだ AI を活用した事例が少ないモデルベース開発(MBD)への適用に着目している。当社では、2016 年から CAE の各種サービスを拡大し、1D-CAE を用いた「モデルベース開発 支援サービス」を開始し、2018 年から「自動車産業におけるモデルベース開発 支援サービス」を続けている。各種 MBD ツール(OpenModelica、MATLAB/Simulink、等)に対するモデルの開発や、モデルブロックの高速化、FMU によるモデル交換、また自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)からの開発受託などの事業を展開している。弊社の強みは、3D-CAE を中心としたシミュレーションソフトウェアの開発実績と、長年積み重ねた科学技術計算に対する知見であり、実際にモデルを開発し、連携して計算可能な実用的なプラットフォームを開発した技術力である。一方、AI については、計算機の処理速度が向上し、クラウドコンピューティングなどの発展により安価な計算リソースが手に入るようになった 2015 年頃、Google や Facebook などがその数年前から行っていた投資が実り、ディープラーニングの本格利用が実現した。当社も、2019 年に当社独自の深層学習ツール Advance/iMacle[1]をフルスクラッチで開発し、J-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex 大強度陽子加速器施設、茨城県東海村)[2]で行われている中性子散乱実験の実験データに深層学習(教師あり学習)を適用して、非常に良好な結果を得ることができた。これら MBD と AI を組み合わせることによる、AI を活用したモデルベース開発について、今後の展望と事業展開を述べる。
書誌情報アドバンスシミュレーション 2020.9 Vol.28
DOI10.69290/j.000982-vol28
キーワードMBD、モデルベース開発、モデル流通、AI、機械学習、Modelica、OpenModelica、OSS
ページ数4