ファイル名アクション
simlib_magazine_1126.pdf
発行年月2024年7月5日
タイトルシミュレーションで探る民主政治と独裁政治の関係
言語日本語
著者井田 喜明
著者所属アドバンスソフト株式会社 研究開発センター
東京大学 名誉教授
兵庫県立大学 名誉教授
要約人間や社会が関与する現象の数値シミュレーションは未開拓な課題の多い魅力的なテーマである。本稿は政権交代が起こる仕組みを究明する目的にシミュレーションを活用して、民主政治と独裁政治の関係を議論する。シミュレーションの基礎になるのは、人間の意思が運動方程式に従って心理空間を移動しながら相互に影響し合うというモデルである。シミュレーション結果が示唆するところでは、社会に同調意識が強いと独裁政治に陥りがちになり、自由に対する欲求が強いときは政権交代が持続して民主主義が機能する。民主政治が優位に立つのは独創性の高い技術で社会が大きく飛躍するときであり、既存の技術を急いで導入する必要に迫られるときには独裁政治による効率的な対応が求められる。
書誌情報アドバンスシミュレーション 2024.7 Vol.31
DOI10.69290/j.001126-vol31
キーワードシミュレーション、心理空間、運動方程式、政権交代、民主政治、独裁政治
ページ数9