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アドバンスシミュレーション Vol.29, アドバンスソフト株式会社 大西 史倫, 浜野 明千宏, 高橋 淳郎, 三橋 利玄, 過酷事故時における原子炉格納容器および原子炉建屋内の水素や水蒸気分布、水蒸気凝縮、セシウム挙動などの物理現象を詳細に解析することは安全性解析において重要です。そこで、これら物理現象を同時に解析できる3次元圧縮性流体解析手法に基づくBAROCコードを開発し、解析コードの有効性を確認するために苛酷事故時における原子炉建屋内の水素濃度分布を解析しました。解析対象は福島第一原子力発電所1号機原子炉建屋相当とし、得られた解析結果は建屋内の5階に放出された水素が4階との開口部を通って4階およびその下階にも流れ込む挙動を示しました。さらに水蒸気および凝縮を考慮した解析を行い、水蒸気凝縮の効果もあり最終的に得られた濃度分布が可燃領域にあることを示しました。(PDF:1,875kB)