アドバンスシミュレーション Vol.28, アドバンスソフト株式会社 松原 聖, アドバンスソフトでは、設立以来、計算科学(CAEのシミュレーション)ソフトウェアを実用化する事業を展開してきました。一方で、ここ10年間におけるAI技術をはじめとした情報技術は凄まじい勢いで発展しています。本稿では、AI技術のビジネスへの適用について特許に関する国際機関の報告書を調査し、類似の方針に沿ってAIと計算科学に関する文献調査を行いましたので、その結果を報告します。本稿は計算科学へのAI適用の可能性を探る材料になればと考えています。 本稿の前半では、特許に関する世界知的所有権機関World Intellectual Property Organization(以下、WIPO)のレポート[1]を参照・引用しながらAI技術全体の動向を俯瞰します。ここでは、本レポートの概要を参照・要約し、[1]の代表的な図に関する意見を述べます。後半では、材料科学へのAIの適用の動向を述べるとともに、[1]と同等の技術項目で計算科学に特化し動向を調査しました。ここでは、計算科学とAIに関する文献をデータベースで検索しその結果をまとめ、特許数と文献数が同様の傾向にあることを確認しました。最後に、今後の計算科学におけるAI技術適用について述べます。(PDF:773kB)

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