アドバンスシミュレーション Vol.16, 富塚 孝之, 中森 一郎, 近年、産業技術および科学技術の発展とともに数値計算技術も大きな飛躍を遂げ、航空宇宙、原子力、自動車および気象分野などで数値シミュレーションが実用的に利用されてきています。安全工学分野においても、従来、実験式や経験式を用いてリスク評価や安全指標作成が行われていましたが、製造・運用プロセスの複雑化と現象(漏洩、燃焼、爆発など)の詳細機構が解明されてきたことに伴い、数値シミュレーション結果をリスク予測や安全指標に取り入れる傾向が出てきました。特に燃焼や爆発については詳細反応機構と流体力学をカップリングさせた数値シミュレーションを行うことにより、実験では計測できない物理情報を得るところまで来ています。本稿では爆発現象の中でも特に可燃性ガスによる爆燃および爆轟に対する数値シミュレーションの現状について紹介します。(PDF:875kB)

ダウンロードする