アドバンスソフト株式会社は、 NanoLabo Ver. 2.9、NeuralMD Ver. 1.9 をリリースいたしました。
新バージョンの主要機能として、NanoLabo が汎用タイトバインディング法『ThreeBodyTB』へ対応し、
NeuralMD においては複数の Neural Network モデルの平均値で力場を表現する新手法を実装いたしました。

NanoLabo Ver.2.9 で対応した ThreeBodyTB は、NIST(米国国立標準技術研究所)が開発した汎用タイトバインディング法の OSS です。事前に実施された 800,000 件の DFT 計算のデータを用いて 65 元素について最適化されたパラメータセットが用意されており、多くの無機材料についてタイトバインディング法の計算が実施可能です。第一原理計算に比べて計算コストが低く、不純物や欠陥を含む半導体材料などに対して、簡易的に電子状態を解析する目的などに適しています。

NeuralMD Ver. 1.9 に搭載された新手法では、複数の Neural Network モデルの平均値を用いて力場を表現します。
これにより、分子動力学計算の過程で出現する構造が教師データに含まれないような外挿領域にあっても従来法よりも精度が向上して、安定した分子動力学シミュレーションが実施できるようになります。その結果、少ない教師データ数で安定した力場が作成でき、無機材料が溶融した状態やアモルファス構造に対するシミュレーションが容易になります。

本セミナーでは、これらの新機能に加えて、先般リリースされた Jupyter Interface for NanoLabo の開発状況や今後リリース予定の「Desktop as a Service 型のクラウドサービス」についてもご紹介させて頂きます。さらに、当社では M3GNet や CHGNet などの汎用 GNN 力場を、お客様の研究対象とする個別の材料群に対してファインチューニングを行う新サービスの提供を開始いたします。当該サービスの詳細についても、併せてご紹介させて頂きました。

ユーザーはもちろんのこと、第一原理計算や分子動力学計算の GUI をご検討中の方やニューラルネットワーク力場の作成でお困りの方など、材料研究分野におけるシミュレーション活動にご興味をお持ちの方のお問い合わせを、心よりお待ち申し上げております。 (PDF:14,821kB)

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