弊社の研究顧問をつとめていただいている、東京大学 名誉教授、兵庫県立大学名誉教授の井田喜明先生が「自然災害のシミュレーション入門(朝倉書店, 2014年, 245ページ)」を執筆されました。

本書は、基本的なシミュレーションの例題をあげながら、地震と津波、噴火、気象災害と地球環境について、現象の性質とシミュレーションの方法を分かりやすく解説した書籍です。

自然災害のシミュレーション入門

著者略歴

井田 喜明(いだ よしあき)

1941年 東京都に生まれる

1970年 東京大学理学系研究科地球物理学博士課程修了, 理学博士
東京大学物性研究所, 同海洋研究所, 同地震研究所, 兵庫県立大学で研究を進める. その間, 日本火山学会会長, 火山噴火予知連絡会会長などを務める.

現在  アドバンスソフト株式会社研究顧問, 東京大学名誉教授, 兵庫県立大学名誉教授

専門  固体地球物理学(マントルの物性とダイナミクス, 地震の震源過程, マグマの移動や噴火の発生機構など)

著書  「地震予知と噴火予知」(筑摩書房, 2012年)
「火山爆発に迫る」(東京大学出版会, 2009年, 共編)
「火山の事典」(朝倉書店, 2008年, 共編)など

関連する情報


技術者紹介 井田 喜明

技術情報誌「アドバンスシミュレーションVol.14」
自然災害のシミュレーション入門

アドバンスシミュレーション Vol.14, 菊池 愛子, 井田 喜明, 戸田 則雄, 2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震発生(M9.0)では自然の脅威を思い知らされました。地震は地球表面上のプレート運動に伴って発生するものですが、東北地方太平洋沖地震では陸側プレートに固着していた海洋側プレートの一部がはずれて断層を生じ、その面を境に激しくすべって強い地震の揺れをもたらしました。断層運動の影響により地表の変形および地中応力の変化がもたらされます。東北地方太平洋沖地震が発生直後に海底にある地表面の隆起により巨大な津波が発生し、東北やその周辺の火山で火山性地震の活動も活発化しました。また地中に発生した応力は時間とともに拡散し伝搬します。時間がたてば断層近傍の最大応力は低減するが、断層周辺部ではむしろ応力が増加することもあります。

今後の影響評価のために、地中応力などの解析が有効な手段となると考えられます。 当社では断層運動により発生する地殻変動および経年変化が地盤に与える影響を解析するプログラムを開発しており、実地震の解析に適用した実績もあるので、ここに報告します。・・・続きは
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構造解析ソフトウェア Advance/FrontSTR