- 1. 流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red
- 1.1. 大規模・並列計算を低コストで実現するカスタマイズ性の高い国産ソフトウェア
- 1.2. 開発の背景とコンセプト
- 1.3. 特長
- 1.3.1. 超並列化・ベクトル化・GPU 化による大規模解析
- 1.3.2. 開発者による技術サポート、柔軟なカスタマイズ性
- 1.3.3. 高いコストパフォーマンス
- 1.4. 広範な適用分野と高度なテーマに対応
- 1.4.1. 燃焼解析
- 1.4.2. 連成解析
- 1.5. 騒音解析
- 1.6. 自由表面解析
- 1.7. キャビテーション
- 1.8. 解析事例、受託開発・解析の実績
- 1.8.1. 解析事例
- 1.8.2. 受託開発・解析の実績
- 1.9. 専用 GUI
- 1.10. バージョン情報
- 1.11. リンク
- 1.12. Advance/FrontFlow/red を用いた学術論文
- 1.13. Advance/FrontFlow/red を用いた研究紹介
- 1.14. Advance/FrontFlow/red について
- 1.15. 関連記事一覧
流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red
- [NEW]【パンフレット】 > Advance/FrontFlow/red 無償ベンチマークキャンペーン実施(2024年11月1日~2025年3月31日まで)
- [NEW]Advance/FrontFlow/red のメッシュ読み込み機能
- [NEW]Advance/FrontFlow/red Ver.5.8 の新機能・改良点
そのほかのお知らせはこちらをクリックしてください
- [NEW]【パンフレット】 > Advance/FrontFlow/red Ver.5.8 新機能紹介(追加資料)
- [NEW]Amazon Web Services(AWS)における Advance/FrontFlow/red の活用
- [NEW]【パンフレット】 > Advance/FrontFlow/red on Amazon Web Services(AWS)
- [NEW]Advance/FrontFlow/red とオープンソースソフトウェア Cantera との連携機能を開発(ver.5.8 以降)
- 大規模計算に特化した計算機への対応(スーパーコンピュータ・ベクトル計算機・GPU)
- 流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red のユーザー様、香川大学 創造工学部 教授 奥村 幸彦 様の研究成果が、一般財団法人 高度情報科学技術研究機構(RIST)様の WEB マガジン『富岳百景 Vol.15』にて紹介されました。
- パンフレットをリニューアルいたしました。
- FOCUS スパコンでのベンチマーク結果が 公益財団法人 計算科学振興財団 様のホームページに掲載されました。
- 流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red の新機能・改良点
製品パンフレット
- Advance/FrontFlow/red パンフレット
- Advance/FrontFlow/red on AWS パンフレット
- 表面反応モジュール「SurfChem」のご紹介
- 流体音解析機能
- Ver.5.8 新機能紹介(追加資料)パンフレット
- AFFrベンチマークキャンペーンパンフレット
※リンクをクリックすると PDF がダウンロードされます。
解析事例
大規模・並列計算を低コストで実現するカスタマイズ性の高い国産ソフトウェア
シミュレーションに対する要望が複雑化・高度化する中、多種多様な解析に対応し、高速かつロバストに結果が得られるソフトウェアが強く求められています。
Advance/FrontFlow/red は、LES による優れた乱流解析機能、計算をロバストに進めるための高度な手法を保有しております。また大規模なモデルを高速に解くため、開発の設計思想から高い並列性能を意識して開発されております。
開発の背景とコンセプト
FrontFlow/red が開発された当初は、Large Eddy Simulation(LES)という非定常乱流を精度よく解析する手法をベースとし、乱流場の大規模解析をターゲットに開発が進められてきました。
アドバンスソフトは、従来の機能を発展させるとともに、ユーザー様のご要望を丹念にヒアリングし、独自に改良してまいりました。
これまでの成果を継承しつつ、高速性やロバスト性、使い勝手などを向上させ、解析サービスや技術サポートをご提供しております。
特長
超並列化・ベクトル化・GPU 化による大規模解析
開発の設計段階から並列計算のパフォーマンスを最大限に引き出すためのアルゴリズムが適用されました。RANS を用いた大規模計算でも、LES による高精度乱流解析にも対応可能です。シングル CPU 用に開発されたソフトウェアを並列対応にするのと違い、高い並列化効率が得られています。
また、ベクトル計算機用の最適化も実施し、NEC が販売する最新のベクトルエンジン「 SX-Aurora TSUBASA 」にも対応しております。現在では、Graphics Processing Unit(GPU)による解析に取り組んでいます。単体の GPU 上で実行可能にし、非構造メッシュ約 530 万要素での計算において、1GPU での計算により、従来の CPU による並列計算(MPI 48 並列)に対して、2.5 倍の高速化を達成しました。
今後も、化学反応など計算時間を要する部分を中心に GPU による高速化を進める予定です。
開発者による技術サポート、柔軟なカスタマイズ性
国内で開発をしているため、開発者が直接技術サポートをご提供いたします。また、お客さまの要望に素早く対応できる開発体制とカスタマイズ性があります。世の中のニーズが大きく動く現代のビジネスシーンにおいて、新技術への迅速な対応が可能であると考えています。
高いコストパフォーマンス
当社のソフトウェアの多くが国のプロジェクトで開発されたため、一般的に低価格でご提供しております。また、並列計算のコア数に比例せず、定額の価格設定 *1 であるため、お客さまの計算機資源を有効活用し、定額で大規模な計算を実行することができます。
また、前処理の高速化、AMG ソルバー *2 の導入に加え、高速化のための細部にわたるチューニングを施しています。その結果、飛躍的な計算スピードの向上が得られ、計算結果を待つ時間の短縮が行われている点も、高いコストパフォーマンスにつながっています。
*1 並列計算における価格設定
多くの CPU(コア)を利用しても、追加料金がかからない価格設定となっております。つまり、1 ライセンスで並列数は無制限です。
*2 AMGソルバー
九州大学情報基盤研究開発センター 西田 晃 先生が開発した AMG の線形ソルバーを利用しています。
広範な適用分野と高度なテーマに対応
燃焼解析
超臨界圧燃焼解析
要求レベルの高い航空宇宙業界でも使用されている Advance/FrontFlow/red ならではの、高度な燃焼解析が可能です。実在ガスモデルの他に、ODE ソルバー、OSM ソルバー、不連続格子など、負荷の高い化学反応計算を軽減させる機能が搭載されております。
連成解析
流体構造連成解析(案内板溶接部)
多種多様な分野のシミュレーションソフトを自社開発するアドバンスソフトならではの連成解析が可能です。お客さまのご提案する組み合わせで、これまでにない斬新な解析が実現されるかもしれません。お気軽にご相談ください。
騒音解析
ファンの騒音解析
空力騒音解析(遠心圧縮機)
平成 20 年度先端研究施設共用イノベーション創出事業【産業戦略利用】「地球シミュレータ産業戦略利用プログラム」利用成果です。
騒音低減のために、ファン周りの流体を解析し、音源の特定や騒音量を算出することがあります。
Advance/FrontFlow/red ではスライディング格子を使用し、圧力変動を各時刻で精度よく算出します。その圧力分布をもとに騒音量を取り出す各種手法(Lighthill-Curle モデル、Ffowcs Williams and Hawking モデル)を取り入れています。
自由表面解析
自由表面(ダム崩壊)
Advance/FrontFlow/red の解析対象は単層だけに留まりません。水と空気、水と油など混ざり合わない2種類の流体が自由表面を有して流れる挙動をVOF解析機能で解析することができます。
キャビテーション
キャビテーション
Advance/FrontFlow/red では最新のキャビテーション発生モデルを取り入れ、現象を忠実に再現します。キャビテーションクラウドの生成破断、ならびに消滅という一連の非定常挙動を予測することができます。
ポンプ内流れのキャビテーション解析
ボイド率 α=0.1 の等値面により可視化
解析事例、受託開発・解析の実績
解析事例
- シミュレーション図書館「流体」をご覧ください。
受託開発・解析の実績
- 解析・開発事例をご覧ください。
専用 GUI
Advance/FrontFlow/red 専用 GUI を使用することで、解析作業をスムーズに行うことができます。メッシュデータの読み込み、計算設定、計算実行、計算結果の視覚化、そして実行した解析ケースの管理まで、GUI 上ですべて一貫して操作できます。さらに、使いやすさを向上し、便利な新機能を積極的に開発中です。
バージョン情報
流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red の最新バージョンは 5.8 です。
Advance/FrontFlow/red は国のプロジェクトが終了してから、独自の進化をしております。さらなるマニュアルの整備やバージョン管理なども行っております。今後も、ユーザーの皆さまのご要望をお聞きし、独自に機能を追加していく予定です。
リンク
Advance/FrontFlow/red を用いた学術論文
- Kenji Saito, Youn Chongho:Prediction of cavitation erosion occurring in a control valve using computational fluid dynamics(CFD), FLUCOME 2019, 2019年5月30日 [Proceedings paper]
Advance/FrontFlow/red を用いた研究紹介
Advance/FrontFlow/red について
Advance/FrontFlow/red は、東京大学生産技術研究所革新的シミュレーション研究センターが実施した文部科学省次世代IT基盤構築のための研究開発「革新的シミュレーションソフトウェアの研究開発」プロジェクトおよび「イノベーション基盤シミュレーションソフトウェアの研究開発」プロジェクトの成果(ソフトウェア)をアドバンスソフトが商品化したものです。アドバンスソフトはこれらのプロジェクトに参加しソフトウェアの開発を担当しましたが、その成果を独自に改良して商用パッケージソフトウェアとし、販売保守を行っております。