いつもご愛顧賜り、厚く御礼申し上げます。
近年、製品や技術に求められる機能が高度化・多様化し、ライフサイクルが短縮化する中で、ロバスト設計の手法として、品質工学とセットベース設計の活用が広まっています。本セミナーでは、それらを融合した設計手法のご紹介をさせていただきます。
今回は招待講演といたしまして、お二方にご登壇いただきます。
まず、開発者である、国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 技術領域主幹 角 有司 様から「品質工学ツール(JIANT)の概要」という題目で JIANT の概要についてご講演をいただきます。
その後、国立研究開発法人 産業技術総合研究所 主任研究員 水嶋 教文 様から「自動車用エンジン熱効率向上に向けた設計探索」という題目で品質工学ツール(JIANT)を連携したエンジン設計諸元探索についてご講演いただきます。
また、「適用結果の解説と今後の進め方」という題目で、角様・水嶋様に今後の適用についてディスカッションしていただきます。
JIANT の特長として、品質工学とセットベース設計の二つの手法を融合し発展させており、多水準直交表を用いた網羅的な計算を行うことで、非線形 CAE においても高精度なロバスト設計解が得られることが挙げられます。
セットベース設計では、制約条件を満たすようにパラメータ成立範囲を算出することで、個々の設計における機能や部品などの性能を保証しながら、段階的な試行錯誤をすることが可能です。
自動車、航空機、宇宙機や建築建設土木分野などあらゆるものづくり、製造設計に携わる皆様のヒントになりますと幸いです。
ご多忙中とは存じますが、多数のご参加を心よりお待ちしております。
開催案内
日程 | 2024年8月28日(水)13:30~15:00(13:15よりログイン可能) |
開催方法 | オンラインセミナー(Zoomにて開催) |
参加費 | 無料 |
定員 | 100 名 |
プログラム
時間 | 内容 |
13:30-13:35 | アドバンスソフト株式会社のご紹介 主催者あいさつ 代表取締役社長 松原 聖 |
13:35-13:55 | 招待講演① 「品質工学ツール(JIANT)の概要」 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 安全・信頼性推進部 ミッション保証技術グループ 技術領域主幹 角 有司 様 |
13:55-14:25 | 招待講演② 「自動車用エンジン熱効率向上に向けた設計探索」 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 エンジン燃焼排気制御グループ 主任研究員 水嶋 教文 様 |
14:25-14:35 | ディスカッション 「適用結果の解説と今後の進め方」 国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構 角 有司 様 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 水嶋 教文 様 |
14:35-14:55 | 質疑応答 |
14:55-15:00 | 品質工学ツール Advance/JIANT のご紹介 営業本部 田口 浩一 |
講演概要・ご経歴・受賞歴
招待講演①「品質工学ツール(JIANT)の概要」
国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構
安全・信頼性推進部 ミッション保証技術グループ 技術領域主幹 角 有司 様
講演概要
JAXA(宇宙航空研究開発機構)では、2014年より品質工学の考えを改良・導入した設計支援ツール(JIANT)を開発している。JIANT とはシミュレーションと連携して利用できる一種の最適設計ツールであり、多水準直交表を導入する事で非線形シミュレーションにおいてロバスト解を算出できる特長があり、また、誤差因子も設計対象とする事で他分野との情報共有やモデル流通が促進される効果が期待できる。
ご経歴
1995 年より重工メーカにて、一般商船の基本設計業務に従事。
2001 年より宇宙開発事業団(現:宇宙航空研究開発機構)にて、衛星の設計支援システムの開発、H2A ロケット用エンジンの開発、地球観測衛星の開発、等の業務を経て、現在は安全・信頼性推進部にて、品質工学を導入した設計支援システムの研究を実施している。
受賞歴
- 2019 年 品質工学賞 発表賞
「多様な地震波に対するロバストな木造建築の耐震設計手法の研究(発表No.37)」 - 2021 年 日本計算工学会 技術賞
「品質工学ツール(JIANT)」 - 2023 年 品質工学会 日本規格協会理事長賞
- 2024 年 公益財団法人 精密測定技術振興財団 品質工学賞銀賞受賞
「パラメータ成立範囲によるロバスト設計法と耐震設計への適用」
招待講演①「自動車用エンジン熱効率向上に向けた設計探索」
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
エネルギー・環境領域 エンジン燃焼排気制御グループ 主任研究員 水嶋 教文 様
講演概要
ハイブリッド軽自動車に適用することを想定したエンジンの常用域における熱効率向上を目的とし、産総研にて開発した 0 次元エンジンサイクルシミュレーションモデルと JAXA が開発した品質工学ツール(JIANT)を連携して、ボア、ストローク、コンロッド長、圧縮比、吸気バルブ閉時期等のエンジン設計諸元を軽自動車の排気量規格に捉われずに探索した。さらに、得られた結果に基づき、燃費改善に資するハイブリッド軽自動車用エンジンの展望を述べる。
ご経歴
2004年より自動車メーカにて、ガソリンエンジンの先行開発業務に従事。
2007年より(独)交通安全環境研究所(現:(独)自動車技術総合機構)にて、自動車の排出ガス・燃費試験方法の研究に従事。
2018年より産業技術総合研究所にて、エンジン・車両シミュレーションモデルの開発とモデルを活用した車両エネルギーマネジメントの研究を実施している。
受賞歴
- 2002年 日本機械学会畠山賞
- 2023年 自動車技術会 2023 春季大会学術講演会 優秀講演発表賞
「Modelica 言語を用いた IPMSM モデルの開発と xEV モデルへの適用」
オンラインセミナー開催につきまして
新型コロナウイルス感染予防の観点から、従来の対面式ではなくオンラインセミナーとして開催いたします。場所を選ばず、オフィスやテレワーク中のご自宅からでもご視聴いただけます。
参加費は無料ですので、是非、お気軽にご参加ください。
お問合せ先
アドバンスソフト株式会社 営業部 田口 浩一
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台四丁目3番地 新お茶の水ビルディング17階西
TEL: 03-6826-3971 FAX: 03-5283-6580
E-mail: office@advancesoft.jp
URL: https://www.advancesoft.jp/