*本セミナーは終了いたしました。
アドバンスソフト株式会社は、文部科学省「戦略的基盤ソフトウェアの開発」プロジェクトで開発した次世代計算科学ソフトウェア群の販売を行っています。今回は、その中でもタンパク質の量子化学計算ソフトであるAdvance/ProteinDFとAdvance/BioStation のご紹介を致します。
特にご注目いただきたい点は、新バージョンAdvance/BioStation V.2.0と、計算事例として、Trp-Cageタンパク質のトリプトファン残基の構造安定性の解析事例についてのご紹介です。
Advance/BioStation V.2.0は新機能としてMulti-Layer FMO(以下ML-FMO)法とVISCANA(Visualized Cluster Analysis of Protein-Ligand Interaction)を搭載しています。ML-FMO法とは、タンパク質の興味のある領域(例えばリガンドとその周囲のアミノ酸残基)の電子状態をFMO-MP2法を用いて精密に計算し、それ以外の領域ではFMO-HF法で簡易計算する方法です.タンパク質のような巨大分子全体をFMO-MP2法で計算するには莫大な計算時間が必要になりますが、ML-FMO法を利用すれば計算時間の短縮や計算機資源の削減が可能となります。VISCANAは,リガンドと受容体内のフラグメントとの相互作用エネルギーを用いて、受容体との相互作用様式が似た複数のリガンドをクラスタリングする機能です。分子を選別・分類する手段として、結合エネルギーのほかにFMO法計算で得られた相互作用情報をより有効に活用できる機能です。
今回は、タンパク質のフォールディング研究に使われるTrp-Cageと呼ばれる小さなタンパク質のトリプトファン残基の構造安定性の解析事例をご紹介します。
開催概要
[1] 日時:11月29日(水)13:30~16:30
[2] 場所:三会堂ビル 2F S会議室
住所:東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル
交通:銀座線・南北線 溜池山王駅 徒歩5分
*9番出口が便利です。
会場へのご案内図
[3] 主催:アドバンスソフト株式会社
[4] 参加費:無料
[5]プログラム
13:30~13:40 アドバンスソフト社のご紹介
取締役営業部長 鵜飼 修
13:40~14:55 タンパク質量子化学計算ソフトウェア Advance/ProteinDF
技術第2部第1課課長 小池 聡
1)機能概要
2)解析事例
・ 金属タンパク質シトクロムcのHOMOの解析
・ インスリン表面上の静電ポテンシャル解析
3)デモンストレーション
技術第2部第1課 西村 民男
14:55~15:05 <休憩>
15:05~16:20 タンパク質‐化学物質相互作用解析ソフトウェア Advacne/BioStation
技術第2部第2課課長 谷森 奏一郎
1)新バージョンAdvance/BioStation V.2.0の新機能紹介
2)解析事例紹介
・Trp-Cageタンパク質のトリプトファン残基の構造安定性の解析
3)デモンストレーション
16:20~16:30 価格のご案内および質疑応答
営業部 鳥羽 篤弘
[6]申し込み方法
*終了いたしました。
[7]会場ご案内図:
住所:東京都港区赤坂1-9-13 三会堂ビル 2階 S会議室
交通:銀座線・南北線 溜池山王駅 徒歩5分
*9番出口が便利です。
デモンストレーション「Trp-Cageタンパク質のトリプトファン残基の構造安定性の解析」について
Trp-Cageはわずか20個のアミノ酸残基からなる小さなタンパク質ですが、ヘリックスやシート構造をもったタンパク質らしいタンパク質です。Trp-Cageの天然構造へのフォールディングは短時間(数μ秒)で、実験により立体構造が判明していることから、分子動力学シミュレーションによるタンパク質フォールディング研究の格好の材料になっています。Trp-Cageは名前の通り、“鳥籠(Cage)”に見立てたタンパク質の真ん中にトリプトファン(Trp)というアミノ酸残基が収まっているような構造をしています。さて、このトリプトファン残基はどのような理由によって“鳥籠”の中で静かに過ごしているのでしょうか?
Advance/BioStationはこの問いに答えることができます。このような解析は、トリプトファン残基が“鳥籠”へ入り込み天然構造を形成する最終段階のフォールディング過程に関する重要な情報を与えるかもしれません。今回、Trp-Cageを題材にAdvance/BioStationの活用事例をご紹介します。
ご紹介する製品について
Advance/BioStationについて
Advance/BioStationは、非経験的フラグメント分子軌道法を実装した量子化学計算ソフトウェアで、特徴は以下のとおりです。
1)タンパク質やDNA,糖鎖および低分子を含むこれらの複合体の、分子間相互作用の解析が、残基レベルで可能
2)他の量子化学計算ソフトでは計算できない規模の分子でも計算可能
3)FMO 法を使用しているため、並列処理により高精度計算が高速に実行可能
PC1台から PC クラスタまで使用可能
4)計算に使用するプロセッサ数に依存しないライセンス価格
Advance/ProteinDFについて
Advance/ProteinDFは、100残基規模のタンパク質の全電子計算を可能とする密度汎関数法プログラムで、特長は以下のとおりです。
1)全電子計算を行いますので、QM/MM計算で遭遇する諸問題
(QMとMMの接合部分の問題やQM領域の大きさに起因する問題等)とは無縁で、より高精度な計算が可能
2)独自の手法である擬カノニカル局在化軌道(QCLO)法に基づいた計算シナリオ
を用いることにより、簡単に100残基規模のタンパク質の全電子計算が実行可能
3)金属タンパク質の全電子計算が可能
4)計算に使用するプロセッサ数に依存しないライセンス価格
Advance/ProteinDFとAdvance/BioStationは東京大学生産技術研究所計算科学技術連携研究センターが実施した文部科学省ITプログラム「戦略的基盤ソフトウェアの開発」プロジェクトの成果(ソフトウェア)をアドバンスソフト株式会社が商用ライセンスの許諾を受けて、独自に改良したものです。アドバンスソフト株式会社は「戦略的基盤ソフトウェアの開発」 プロジェクトに参加しソフトウェアの開発を担当しました。
アドバンスソフト株式会社
アドバンスソフト株式会社 営業部 (担当: 石川・谷鹿)
〒107-0052 東京都赤坂1-9-20 第16興和ビル南館7F
(営業部直通) TEL:03-5570-1681 FAX:03-5570-1683
E-Mail: office@advancesoft.jp
*本セミナーは終了いたしました。