タンパク質・DNAなどの生体分子に関する受託解析

弊社では、タンパク質・DNAなどバイオ関連の計算化学に関する受託解析や受託研究調査を承っております。弊社が販売しているバイオ関連計算化学ソフトウェア・Advance/BioStation ならびに Advance/ProteinDFを用いた解析以外にも、各種計算化学ソフトウェアを利用した量子化学計算、タンパク質モデリング、ドッキング解析、分子動力学計算など、様々な解析に対応できます。また、計算化学関連分野の文献検索ならびに文献調査などの研究調査も行っております。基礎研究から応用レベルまで幅広く承っておりますので、まずはお気軽に下記までお問い合わせください。

1.DNA分子内電荷移動現象研究の調査報告 (受託研究調査)
(資料提供:長浜バイオ大学 池村淑道教授)

バイオ関連の受託研究調査の事例として、DNA分子の電荷移動現象に関する研究調査をご紹介いたします。DNA分子内では、200Å以上にも渡る長距離電荷移動が確認されており、DNAの分子デバイスとしての利用可能性が研究されています。しかし、DNA分子内長距離電荷移動の詳細な分子メカニズムについては、殆ど理解されていません。様々な研究グループがDNA分子内電荷移動のモデルを提出し、論争を行なっているのが現状です。本調査では、DNA分子内電荷移動モデルに関する学術論文の検索並びに文献調査を行い、カリフォルニア工科大学グループの"Conformation Gating Charge Transfer Model"とジョージア工科大学グループの"Ion Gating Polaron-like Hopping Model"について、それぞれのモデルの詳細内容および問題点を調査しました。本調査に要した期間は1ヶ月弱(営業日換算)です。

2.メチル化シトシンをもつDNA分子の電子状態解析 (受託解析)
(資料提供:長浜バイオ大学 池村淑道教授)

バイオ関連の受託解析の事例として、DNAのメチル化に関する電子状態解析をご紹介いたします。
遺伝的発現の抑制には、DNAのCG(シトシン-グアニン)連続配列中のシトシンがメチル化されることが関わっています。ヒトDNAでは多くのCG連続配列がメチル化されていますが、メチル化パターンの異常は、癌などの疾病の発生に関係があることが明らかになってきています。しかし、シトシンのメチル化が遺伝発現を抑制する分子メカニズムは解明されておりません。そのことを踏まえて、メチル化DNAと非メチル化DNAの立体構造モデルの作成と電子状態計算を行い、シトシンのメチル化がDNAの電子状態に及ぼす影響を分析しました。

図1:メチル化DNAの水溶液モデル。Advance/BioStationで計算したフラグメント分子軌道の最高占有準位(HOMO) (左上部分の赤青表示)。

図2:非メチル化DNA分子の水溶液モデル。Advance/BioStationで計算したフラグメント分子軌道の最高占有準位(HOMO) (右上部の赤青表示)

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